意味と解説
1986年10月27日、イギリスが行った金融・証券制度の歴史的改革を、宇宙創成時の大爆発になぞらえ呼んだことにならって用いられるようになった言葉。「日本版金融ビッグバン」「日本版ビックバン」と呼ばれることが多いです。 東京金融市場の活性化を目指して構想された金融システム大改革のことで、1996年11月に橋本首相(当時)が発表した「わが国金融システムの改革 2001年東京市場の再生に向けて」で、その幕が切って落とされました。翌1997年6月13日には金融関係三審議会(金融制度調整会・証券取引審議会・保険制度審議会)がそれぞ れ最終報告を発表して、日本版金融ビッグバンの内容と枠組みが示 されたのは記憶に新しいところです。理念として、フリー(自由)・フェア(公正)・グローバル(国際化)が掲げられ、従来の護送船団方式と呼ばれた金融行政を大転換し、徹底的な金融自由化により利用者の利便性向上を図ることが一番の狙いです。同時に空洞化が指摘されている日本の金融市場を活性化させ、ニューヨークやロンドン並みの国際金融市場に育むことも目指しています。 効率的な金融市場の育成を制度面から推進するため、株式売買手数料の自由化などの証券分野の規制緩和だけでなく、銀行や保険会社などの業務を縛る規制をできる限り払拭し、2001年までには業 態間の垣根が取り払われ、幅広い金融商品の販売が可能となるでしょう。また、会計制度を国際基準にあわせるための商法改正も進められており、英米の市場改革に比べると、すべての金融分野で見直しが図られていることが日本版金融ビッグバンの大きな特徴です。
スペルと読み方
ふりがな
ふりがな (読み仮名) | びっぐばん |
---|