意味と解説
大口トレーダー・FX会社による意図的なチャート操作
ストップ狩りとは、資金の豊富な機関投資家らや、FX会社による意図的なチャート操作による利益獲得を意味します。
つまり、個人投資家 (リテール・トレーダー)の損失を誘い、機関投資家・FX会社が意図的に利益を得る方法です。
但し、機関投資家による手法とFX会社による手法では、内容が異なりますので、下記をご確認ください。
1) 機関投資家によるチャートの操り
まず最初に、現在のチャートの動きから、多くの個人投資家が設定しそうなストップロスの値・価格帯を見抜きます (実際には機関投資家は、具体的な値を知らないため、豊富な経験と知識から先読みします)。
次に、その価格までチャートが落ち込むように (または 持ちあがるように)、大量の売り注文を行います (または 買い注文を行います)。
上手く機能した場合、個人トレーダーの多くが一定の含み損まで損失が発生した段階で、ストップロスによる損切が行われます。
さらに、現在のチャートのトレンドだけを見たトレーダーによる新規の注文も加わり、さらに相場の落ち込み (跳ね上がり)が加速します。
意図的なチャートの引下げと引上げで利益獲得
後は、機関投資家は、反対売買注文をして、チャートが引き戻される過程で利益を獲得するだけとなります。
2) FX会社によるスプレッド操作
FX会社によるストップ狩りは、トレーダーの損失がFX会社の利益となる仕組みの会社 (相対取引のFX会社)で起こりえると言われています。
FX会社には、チャートのデータを提供してもらっている市場提供元 (インターバンク)と呼ばれる証券取引所や銀行などの存在があります。
加えて、FX会社の利益獲得の仕組みなどで、提供するチャートは必ずしも市場提供元と一致しません。
ちなみに、それら市場提供元は、FX会社毎に異なるため、それぞれのFX会社でレートやスプレッドが異なっています。
ストップロスの溜まり迄、スプレッドを広げて、損切させる
つまり、FX会社でスプレッドを広げることは可能ということです。
さらにFX会社は、機関投資家によるストップ狩りの時以上に、より正確に全てのトレーダーのストップロス値を把握し、ストップロスの溜まりが分かっています。
そこで、スプレッドを広げることでストップロスの執行を促し、トレーダーに損失を引き起こさせます。
海外FX会社によるストップ狩りがない理由
トレーダーと常に反対売買の注文をして、トレーダーの損失が利益となるFX会社では、それだけで利益を確保することが出来ると考えられています。
ただし、海外FXの多くは、ノミ行為が懸念される相対取引 (OTC または DD)ではなく、ECNやSTPといったNDD方式を採用し、取引の透明性をアピールし、トレーダーにとって最適な取引環境の提供を行っています。
スペルと読み方
ふりがな
ふりがな (読み仮名) | すとっぷがり |
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スペル | Stop Hunting |