意味と解説
トレンドを利用した取引手法
ナンピン(難平)とは、株式取引やFXなどの金融商品の取引で使われる1つの取引手法です。
以下が、ナンピンの具体的な取引の流れです。
- アップトレンドを予想して買い注文(A)をする
- 相場がダウントレンドになる
- ダウントレンドの時に追加で買い注文(B)をする
- 相場がアップトレンドになる
- 買い注文(A)と買い注文(B)を合わせた利益が出る
買い注文をした後に予想とは逆の価格が下がり続けるダウントレンドになった時に、さらに追加で買い注文をする取引手法がナンピンです。
ナンピンのメリット
最初にこれから価格が上がると予測して買い注文(A)をしており、現在のダウントレンドはこれから価格が上がり続けるアップトレンドの途中にあると考えて買い注文(B)をします。(買い増しをします。)
買い注文(A)の利益+買い注文(B)の利益=最終的な利益
このようなナンピン買いは、相場が反発してダウントレンドからアップトレンドに戻った時に最初の買い注文(A)に加えて、買い注文(B)の利益も得られるという点でメリットがあります。
株式取引におけるナンピンのメリットは、平均購入コストを引き下げることと解説されます。
ナンピンのデメリット
アップトレンドに戻らなかった場合、ナンピン買いをすると含み損が拡大するため、結果的に全ての証拠金を失うリスク(デメリット)もあります。
これが「ナンピン買いをFX初心者にオススメしない」と言われる理由・原因です。
最初から市場のトレンドを完全に読み間違えている可能性があるため、「ナンピンはダメ!危険!」というトレーダーもいます。
ナンピン買いとナンピン売り
ナンピンは、市場のトレンドのパターンによってナンピン買い(Averaging DownまたはAverage Down)とナンピン売り(Averaging UpまたはAverage Up)に分けられます。
ナンピン買いとは、上記で解説したナンピンのことです。
ナンピン売りとは、買い注文をした後に予想とは逆の価格が下がり続けるダウントレンドになった時に、売り注文をしてダウントレンドの時にも利益を得る取引手法です。
ナンピン売りの取引の仕方・流れ
以下が、ナンピン売りの具体的な取引の流れです。
- ダウントレンドを予想して売り注文(C)をする
- 相場がアップトレンドになる
- アップトレンドの時に追加で売り注文(D)をする
- 相場がダウントレンドになる
- 売り注文(C)と売り注文(D)を合わせた利益が出る
市場のアップトレンドとダウントレンドの違いに応じて、ナンピン買いとナンピン売りに区別することがあります。
ナンピン売りのメリット
最初にこれから価格が下がると予測して売り注文(C)をしており、現在のアップトレンドはこれから価格が下がり続けるダウントレンドの途中にあると考えて売り注文(D)をします。(売り増しをします。)
売り注文(C)の利益+売り注文(D)の損失=最終的な利益
このようなナンピン売りは、相場が反発してアップトレンドからダウントレンドに戻った時に最初の売り注文(C)に加えて、売り注文(D)の利益も得られるという点でメリットがあります。
スペルと読み方
ふりがな
ふりがな (読み仮名) | あべれーじんぐ・あっぷ(あべれーじんぐ・だうん) |
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スペル | Averaging Up (Averaging Down) |